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スペイン語と英語- 女性名詞と男性名詞

スペイン語の男性名詞、女性名詞

スペイン語には女性名詞と男性名詞がある。つまり全ての名詞が男性か女性にわけられています。女性名詞は、冠詞-la(複数形las)が付き、男性名詞は el (複数形los)が付く。一般的に女性名詞は a で終わり、男性名詞は o で終わる。スペイン語は、だいたいローマ字表記通りに発音します。

例:女性名詞 = la casa(家)la rosa(バラ)la niña (ニーニャ 女の子)la manzana(マンサーナ りんご)等 男性名詞 =el libro(本)el sonbrero(帽子)el niño (ニーニョ 男の子)等

例外はたくさんありますが、( たとえば la estación-駅  el papel-紙 el restaurante-レストラン)必ず男性名詞か女性名詞に分類されます。フランス語・イタリア語等も同様で、ドイツ語は、これに中性名詞が加わって3つあるらしい。さらにmaestra(女性の先生)maestro(男性の先生)と名詞で性別も判断できます。

スペイン語は言葉の響きの美しい言語

名詞に女性形と男性形があるのは楽しいと思う。ラ・ラと冠詞と名詞の音が韻をふむのも美しい。スペイン語は、(たぶんイタリア語やフランス語なども)名詞と冠詞がこのように韻をふむので、耳にきれいな言葉です。リスニングも英語に比べて聞き取りやすい。なぜ家(la casa)は女性名詞で、本(el libro)は男性名詞なのか、分け方は謎がですが、女性名詞の casaは、なんとなく温かいおかずが並んだテーブルのある家を想像するし、男性名詞の  libro は、しかめっ面でひげを生やしたおじさんが図書館などで本を読んでいる姿を連想させる。英語は、男性名詞、女性名詞が消滅してしまっているので、言葉に想像力を掻き立てる要素がなく味気ない。

 無論なぜこれが女性名詞?と思うものも少なくない。駅(la estación)が女性名詞なのに、レストラン(el restaurante)は男性名詞? 一般に長い単語、難しい単語、抽象的な単語ほど、勝手に(?!)男性名詞にわけられているようで、そこは本当に謎です。四季(春-la primavera  夏-el verano  秋-el otoño  冬- el invierno)の中で春だけが女性名詞なのは、なんとなく納得。ちなみに私の好きなスペイン語

春(la primavera)蝶(la mariposa)ツバメ(la golondrina)等。音が美しい。英語で好きな単語なんかないからね。コンピューターやプログラム言語の基礎が英語なのは、生まれが米国だからでしょうが、なんとなく必然のような気がします。英語は言葉に想像をかきたてるものがない、無機質な感じが、返って意味を明解にするのかもしれない。

さらに話は複雑になりますが、例えば、海はスペイン語では el mal  (男性名詞)とla mal (女性名詞)と2つ存在します。「el mal・男性名詞」は大海原を連想し(大航海時代やスペイン無敵艦隊のせいでしょうかね)、「la mal ・女性名詞」は、詩的な表現(たとえば母なる海とか)に使われると自分では解釈しています。ロルカの詩に海の女性名詞で出てくるので先入観があるかもしれません。フランス語では「la mer・女性名詞」です。有名なシャンソンがあります。いずれにせよ、女性名詞の「la mal」は穏やかな入り江の海を連想します。 同じ言葉で、男性名詞と女性名詞では意味が違うというものもあります。「都市」は 「la capital」、「資本」は「 el capital」等。

英語は「美しく」ないが、思考するには良い言語 

漢字もそうですが、何かを連想する、想像する言葉のある言語というのは、習っていても楽しいですね。英単語が覚えられないのは、このせいか?!

ただスペイン語には「動詞の活用」という関門があります。現在形、過去形、過去分詞と3つしかない英語と大違い。未来形にいたっては、英語は will をつけりゃOK。スペイン語の動詞の活用に関しては、いずれまたご紹介します。とにかく英語は文法の面倒な部分をとっぱらって、きわめてシンプル、言い方をかえれば、雑で情緒部分が抜け落ちた言語だと思うのですが・・・・。ただ英語は文法の構造上、シンプルであるが故に、物事をクリアに伝える=考えを明確にするという利点があると思います。つまり情緒部分がないので、日本語でぐちゃぐちゃ考えるより、一旦英語で考えると、ぐちゃぐちゃ部分が抜け落ちて、考えがシンプルになる。「言い訳いっぱいしてるけど、つまりNoってことね!」みたいな。「なんか無意味にほめてるけど、結局は嫌いなんだね。」みたいな。 英語で論文を書く必要にせまられた方々は皆、ご存じだと思います。最初に結論をはっきり言う。たとえば「I like ~  that ~」「You disagree ~ becouse~」みたいな。

スペイン語にかぎらず、英語以外の言語をちょっと齧ってみるのはお勧めです。世界が広がります。

 

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