怖いもの知らず

外国語、外国人と異文化体験・ビジネス・身辺雑記

僕だって一生懸命やってるんだ!

北陸のカルチャーセンターに勤務していたころの話。

入社7年目、そろそろ中堅入りのT君。
月例会議で、白髪頭の上司に叱られる。


「全然営業成績が上がっとらん。このグラフをみてみろ! ずっと下降線だ。いったいどうなっているんだ!」

ネチ・・ネチ・・ネチ・・ネチ

T君 突然爆発。すっくと立ちあがる!

「僕だって一生懸命やってるんだ!」絶叫! 

手元の資料を白髪頭に投げる!

「何を!・・数字がすべてだ! 数字が証明してるんだ!」

白髪頭が資料を投げ返す!

「僕だって一生懸命やってるんだあ!がんばってるんだ!」

T君 ボールペンを投げる。

「だから数字だ!数字!数字があがっとらんのだ!」

白髪頭 ボールペンを投げ返す。

T君 またメモ帳やら資料やら かたっぱしから投げ返し、

「僕は一生懸命やってるんだあ!」と絶叫する。

テーブルを囲んで同席していた我々は、目の前を飛び交うボールペンやら印刷物やらを、腕組んで唖然として見守った。

「僕だって一生懸命やってるんだ。」はしばらく社内の流行語。

「僕だって一生懸命やってるんだ。」がexcuseとして通用するなら、この世は天国。

ちょっと前、コロナ前の平和な社内会議風景。リモート会議の今では、「一生懸命やってるんだ」と叫んでも、むなしいだけ。ボールペンも投げられない。リモートは本質だけを剥きとる。「一生懸命やってる」T君の存在は無い。

以前に戻れるかな。