Fred-菜食主義の羊さん その2
羊さんと Run away - その後
月曜の朝一番にFredを呼びつけると、むこうから
「祖母が死にそうなのでオーストラリアに帰りたい」
おやまあ!!ばあさん殺して、run awayか!!
内心やれやれとほっとした。
専任講師だったので、急に辞められると
本当はきついのだが、喜んで代講師を探し
離職の手続きをした。
考えてみれば、相手の女性も海沿いの
暗い田舎町に住み、ご主人は自営業。
四六時中 顔を突き合わせていて、
日曜だけ自由時間をもらって、町へ出て
英会話を習っていたそうな。
いつか海外旅行にでも・・・
英会話教室は彼女の中の小さな光だったかも・・
あんなパッとしない羊さんでも
やさしいことは、確かにやさしいだろうし
一緒に暗い地方の港町を飛び出して、
明るいオーストラリアの大地での新生活を
夢見たかも・・・
ところが、その3~4日後 Fredが
「祖母が持ち直したので帰国はしない」
と言いだしたではないか。
「いやいや、こちらは手続き完了したので
予定通り帰国してくれ」と必死の説得。
羊さんは草食動物の頑固さで、石のように黙んまりを決める。
これは恋の破局か!!
後で聞いたところによると
ご主人がFredのアパートを探しあて
乗り込み、説得して連れ戻したそうな。
ぞっとする修羅場で、その場にいなくて良かった!
「もう契約は解除したから」の一点張りで突っぱね
やっとFredはスクールを去った。
これも後で聞いた話だが、結局帰国せず京都へ行ったらしい。
Fredがアパートを出た後、部屋の様子を見に行ったが
部屋に入ってアングリ。
家財道具はきれいに片づけられていたが
部屋の四隅に七夕のように、笹の葉の大竹が
何本も立て掛けられて天井を覆っていた。
Fred! お前はパンダか!!
何かのおまじない? それとも自然志向の
インテリアだったのでしょうか?
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